猫々蹴球

ねこねこしゅーきゅー、と読むと大吉です。デレステブログになりつつありますが、アニメ感想と投稿SS、サッカーもありますヽ( ´▽`)ノ

才条 蓮さんの投稿SS7

機動戦士ガンダムSEED DESTINY SS

『最果てにある祈り』 第1話



バンバン!!




バンバン!!




銃声が鳴り響いている。



アスランさんは射撃訓練場で練習をしていた。







射撃訓練場でアスランさんは1時間ぐらいずっと練習をしていた。




ここはアークエンジェル。




私メイリンとアスランさんはザフトから脱走をした。



しかし、その脱走は失敗して撃墜された。



そして、わたしたちが海に沈んでいたのを助けたのが……



いまここにいるアークエンジェルだった。




バンバン!!



バンバン!!





アスランさんはおおよそ常人では追いつくことの出来ないスコアをたたき出している。




それでも満足しないのか、ずっと続けている。





…………正直、その姿はどこか怖かった。



アスランさんがそういう風な軍事訓練していること自体が怖い対象になっているのに加えて、





戦っているアスランさんは違う人間になっているように思えたからだ。





アスランさんであるはずなのに、アスランさんではなかった。





……。



少なくとも、『私の知っているアスランさん』ではないということだ。




私の知っているアスランさんはどこまでも優しい人間はずだった。











バンバン!!




……アスランさんも怪我から完治した。



完治したと思ったら、アスランさんは訓練に半日ぐらい費やしていた。



銃の訓練だけではない。



総合的な格闘術。



モビルスーツのシュミレーション。



特殊部隊が練習するような訓練をアスランさんずっとやっている。



ミネルバにいたときは訓練は義務だった。



しかし、アークエンジェルに来てからというもの、ミネルバ以上の訓練をやっている。









………いや、違う。







単純に、そこまで興味がなかったから見てなかっただけだ。




多分、アスランさんのことだ。




ミネルバの訓練が終わった後も訓練をしていたのだと思う。




そうでなければ、保安隊を簡単に倒すという芸当なんて出来ない。




それなりに訓練を受けたレイをも簡単に退かせた技術。












…………アスランさんは明らかに他の軍人の能力を遥かに凌駕した軍人だった。










確かにモビルスーツの操縦では負けるパイロットはいくつかいるかもしれない。




しかし、銃の腕から体術にわたる総合的な格闘術。判断力・指揮官力…その他数え切れない。



それら全てを考慮した上での能力というのであれば、アスランさんの上を行く軍人は見たことがない。






「ああ…。メイリン。どうかしたか?」



「……いえ。」




アスランさん射撃訓練を止めて、私の方を見た。




その顔はいつもと変わらない優しい顔だった。



アスランさんはアークエンジェルに来てから私にそれなりに気にかけてくれるようになっていた。



ミネルバで私に見せていた顔とは全く違う側面。



私のことを過保護なくらい大切にしてくれているというのは分かっていた。












…………。





………。



けど、私の中でアスランさんが完全に遠い存在になっていた。
















…………アスランさんは私が思った以上に凄い人だというのは分かったのはつい最近だった。




ミネルバでの戦い。



アスランさんは優しいから、他の人を立てていたのだと思う。



それは私に対してもそうだった。


私と脱走する際もいつでも私の心配をしてくれていた。


戦闘状況という極限状態でアスランさんはいつでも人の心配をしていた。



脱走するときは私が絶対怪我をしないようにしていた。



モビルスーツに乗ったときも、私が揺さぶられて怪我するのを憂慮して最小限の回避運動しかしてなかった。




…………そして。




撃墜されて、爆発するときも私をかばった。




そのせいでアスランさんは重傷だった。



結局、アスランさんは敵も味方も含めてみんなのことを心配して能力を出し切れてなかったのだと思う。










アークエンジェルでのアスランさんはそうしたしがらみがなくなっていた。



パイロットはキラさんを筆頭にする歴戦の人間。


母艦はそれこそ不沈艦ともいえるアークエンジェル。


軍に…ザフトに所属していないということ。



アスランさんが心配することなど何一つない環境だった。









だから、アスランの軍人としての能力を自分で完全に出し切っていた。



それと同時に私はアスランさんの能力の高さを目の前で見せられるばっかりだった。




アスランさんは私と違ってこんなにもすごいのだと。

















……だから思う。



アスランさんは遠くにいる人間だということが。




私なんかと能力の才能も全く違う人だということを。




それがアスランさんとの心の乖離を生んでいた。


自分はなにもできない。


けど、アスランさんは本当に凄いひとだ。












……劣等感。


私の中でそのような感情があった。













…………自分がアスランさんの足かせになってはいけない。












シンとレイの戦いのときあそこまでの戦いしかできなかったのは私のせいだから。



そして、私をかばって重傷になって……。



それでその上まだアスランさんの足かせになろうというのか…。



そう思うと勝手にアスランさんと溝を自分から作っていた。








「本当に………なんでもありません……!」







……そして、私は射撃場から去っていた。






                   (続く)

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