猫々蹴球

ねこねこしゅーきゅー、と読むと大吉です。デレステブログになりつつありますが、アニメ感想と投稿SS、サッカーもありますヽ( ´▽`)ノ

才条 蓮さんの投稿SS9

機動戦士ガンダムSEED DESTINY SS

『最果てにある祈り』 第3話



「…………レイにマシンガンで撃たれたとき全てが真っ白になりました。」








私はアスランの愛撫を気持ちよく受けていた。



本当に心地いい。


人の温もりというのはここまで人を安心させるものなのだろうか。



アスランさんに抱きしめられ、愛撫を受けるということ。



それはアスランさんの懐の中で


ゆりかごのように、母のお腹のなかのように



何かに抱かれて安心して眠ることだと。
















本当に暖かい…………。















こんなに心の奥底から安心したのは生まれて初めてかもしれない。







欠けていた何かが満ち溢れる感覚。



私の心の奥底で熱くなるものがあった。


あんな単純な行為でも私は虜になっていた。












…………ただ…………。


心の中の背徳感だけは消えなかった。







本当にこんなことやっていていいのだろうか?



カガリさんという人間がいて………



アスランさんの罪悪感を利用して………



私の精神的もろさから………





私たちはこんなことをやっていた。






カガリさんがこの場面に遭遇したらどういうだろうか?



そう思うと良心が痛んでいた。



それでも、アスランさんのこの優しさから逃れようとは思えなかった。





例え、カガリさんがこの場やってきたとしても……



私はアスランさんから離れる気にはなれなかった。






「………アスランさん、脱走するときずっと守ってくれましたね…。」



「………そのつもりのだけさ。」






私はアスランさんの胸の中で静かに首を横に振る。




アスランさんは確かに守ってくれたと。


アスランさんがいなければ死んでいたかもしれないと………


私はその思いが伝わることを祈りながら、



私は首を振った。








「けど………シンは本当に………!」




これ以上思い出すのは自分でもつらかった。




シンはアスランさんと私が乗っていたとしても………







…………私たちを殺そうとしていた。






あんなにずっと一緒だったのに。



仲間だったのに…。



同期だったのに。



私の思いはどこか遥か彼方に飛んでいき……



シンは私を殺そうとしていた。








そのことは私にとって深い傷だった。



もうシンやレイのことを思い出すのも嫌になっていた。


あの二人に再会することがあっても私は怯えるだけだろう。


……怖い……。



……怖い……と。







アスランさんは代わりに強く抱きしめてくれた。



「………………。」




「……………。」




抱きしめられているせいか、アスランさんの呼吸は聞こえる。


生暖かいものであるが、それが私の高揚感をかきたてるものでもあった。



…………身を寄せるだけだった私は今度は自分から抱きしめてみた。
















アスランさんってこんなに大きいんだ………。















アスランさんの大きさを感じることが出来た。



それは単純に体が大きいというのではなく……




心が広い…寛容な人だということを……




私は感じ取ることが出来た。





…………………。





……………。




………。





震えが止まっていた。




自分の中にあった恐怖心…そういう不安の類がなくなっていた。



心の中が自然に満たされていた。













…………アスランさんの話………聞きたいな………。










不意にそう思えるぐらい心にゆとりが持ててきた。



少しでもアスランさんのことになりたいと思う感情が出てきた。





脱走したときもそうだったけど………。















アスランさんを………支えたい…………。















                       (続く)

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