猫々蹴球

ねこねこしゅーきゅー、と読むと大吉です。デレステブログになりつつありますが、アニメ感想と投稿SS、サッカーもありますヽ( ´▽`)ノ

才条 蓮さんの投稿SS52

機動戦士ガンダムSEED DESTINY SS

『守れなかった約束。~今こそ~』 最終話



あったかい………。



………そうだね。あたたかい……。













ふくよかな身体。



ステラの命の胎動。



触れ合う……抱きしめた身体同士から伝わりあう暖かい感触。



……僕たちは抱きしめあっていた。



ぬくもりを求めて………。























……僕が部屋に戻ったら、ステラはすぐ抱きしめてきた。



溢れないばかりの笑顔で。



全てを暖かく迎えてくれる子どものように………。




その笑顔が僕の心を解きほぐし……安堵させてくれていた。













ムウさんは部屋に戻った。




…戻されたというべきだろうか。捕虜なのだから。























それから、ずっと抱きしめあっている。



そのぬくもりを求め合いながら……。



心に欠けたものを満ち溢れたものにしたいがために……。



















ベット~。



ん……?




ベットで一緒に寝るとね……ぽかぽかする………。




ああ、そうだね。




キラ…一緒に寝よう?




え……?





いっしょ~~~~~~。




う~~~ん。…いいよ。






























………そうやって、僕はぬくもりを求め続ける。



はじめはフレイ……そしてラクス。




そうやって僕が僕として生きることをつないできた。




僕はずっとぬくもりにすがって生きてきたのかもしれない……。




どうしてかと考えると、やはり出生にあるのかな…と思ったりする。




母のぬくもりも知らずに、生まれてくるときすら母の身体からうまれることのなかった自分。




『知れば誰もが望むだろう!!キミのようになりたいと!』




『ゆえに許されない!!キミという存在は!!』




人類の夢……成功体………創られたもの。





……それだからだろうか……。




その分、僕は彼女らにぬくもりを求め…そしてこれからも求め続けるのだろうか……。




…………そうやって、僕は………。

















……キラ?



……ん?




………大丈夫?





大丈夫だよ……。

















憂いに満ちた表情をしたいたステラを抱きしめる。




強く抱きしめると本当に折れてしまいそうな細い身体。




しかし、その身体からは暖かさとぬくもりに満ちていた。





抱きしめるとステラは満足そうに笑顔になる。




その笑顔は穏やかだった。




その笑顔は母に抱かれて眠るように安らかな表情をしていた。




今すぐにでも僕に抱かれて眠りにつきそうなぐらい………。



















とても静寂な空間。




………コチコチと時計が時を刻む音。



……僕たちが抱きしめ…そして動くたびに擦れ合う衣擦れの音。



………動くたびにずれるシーツの音。



………そして、ステラの静かな吐息。




静寂な空間だからこそか……そういう音がより敏感に聞こえた……。





















……ぽかぽかするね。







うん。……本当にあたたかいね……。









ずっとずっと暖かいままがいいな……。何かに包まれて……あったたくしたいな………。







ステラは暖かいほうが好き?








うん!布団は包まれて暖かい感じがして………守られている感じもするから………。











……そっか。





















暖かい感触。



心が満たされる……何か暖かいものが心に流れ込んでいる。




二人で同じベットに寝ているからだろうか……。



布団を通してからもぬくもりが伝わってくる。



そのぬくもりを通して、心にもぬくもりが伝わっている感じがした……。




それは以前のように退廃的なものではなくて……心が満たされる……幸せと感じることのできるものだった。




これが人が求めている根源的な幸せなのかもしれない……。




人々が最終的に求めているものなんて……結局そんなものだと思う……。































……愛しい………。



ぬくもりを知れば知るほど……それを余計に求める。




ステラが愛しくなってくる。




ステラにぬくもりを求めてしまう。




それは迷子の子どもが母を求めて泣きじゃくるみたいに……。



母を求めて一緒に眠る赤ん坊のように……。






ステラ……。



ん………ん~ん………。







………僕はぬくもりをむさぼり続ける。



自分の唇をステラの唇のあてがう。



キスをしている……。



柔らかい感触とともに、暖かい感触。




唇から感じ取れる暖かい息遣い。





僕は必死につなぎとめようと執拗に唇を求めた。















……もうどこにも行ってほしくないから。





………僕を置いて彼方の世界に行ってほしくないから。





離れたくない……。





もう誰とも……どこか遠くの世界にも……。





離れたくないんだ………。

















……………………………。

















……………。

















………キラ。



………ん?





長いキスを終えて、ステラは静かに眠るように言う。




それは祈りのようにも見えた。




ステラの静かにでもしっかりとした意思の祈り……。




ステラはキスの余韻からか、蒸気した顔から安らかな笑顔で祈りの言葉を述べる……。



















ステラ………たくさんたくさん奪われたから……。




………だから……。せめて奪われるなら暖かくて優しい人がいいから……。





……だから……






……だから……















…………ステラを奪って………。













































ステラの静かな祈り。



ステラは色々なものを奪われた。




昨日も……そして明日も……。



過去も未来も……。




生まれてからずっとずっと奪われてきたステラ。




奪われることしか知らないステラ。




そんなステラ静かな祈り………。




それが……





ステラの思う暖かく優しい世界。
























……ステラ。




うん?






どうして、僕のことをそこまで……?






暖かいから……私を守って…救ってくれたから……。





……どうして、僕が暖かいの?




んん~~~、どうしてだろう……。ステラを大切にしてくれるから。






ムウ……ネオさんだって大切にしてくれているよ。







ネオよりも………暖かくて優しい……。





そう。
























結局、ステラにはなんとなく…というところなのだろうか。




……けど、僕にはなんとなく通じた。





……あのとき………




巨大モビルスーツで彼女が怯えていたとき……





僕は彼女を誰よりも守りたいと思った。




それがステラに伝わっていたのだと思う。





………だから、ステラは目覚めたときから確信していたのかもしれない。




僕がステラを必死になって守ってくれる人間だと……。




全てを僕に求めたのかもしれない。



























…………だったら………。





僕は放さない……。





今度こそ……。






今度こそ守るから……。





ステラ………。












                             (終わり)









あとがき







気が向いたり、要望があれば、また書こうと思います。



キラ・ステラ。



今回はほのぼのした作品は作れなかったですけど、



キラ・ステラらしさを活かしてそういうSSも書けたら…と思ってます。




少し、冒険した作品だったのですがどうだったでしょうか?



キラ・ステラというパラレル世界。



「」を排除して描写。



新しい自分をと目指した作品。



そんなコンセプトのもとに自ら挑戦した作品です。




もし、気が向かれた方がいたら感想でもよろしくお願いします。

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