猫々蹴球

ねこねこしゅーきゅー、と読むと大吉です。デレステブログになりつつありますが、アニメ感想と投稿SS、サッカーもありますヽ( ´▽`)ノ

アカデミー・ライフ 第4話

『アカデミー・ライフ』

第4話 歓迎の夜



クラシオ邸。
メルヴィとクルルが再会したその日の夜。
クラシオ家の人々にゲンを加えた一同は、クルルのための歓迎会を開こうとしていた。

「それでは、クルルちゃんのアカデミー入学を祝って……」

「かんぱーーいっ!!」
パルディアの声に合わせて、グラスを掲げる一同。
続いてグラス同士がぶつかりあう澄んだ音と共に、歓声が弾ける。
「わあ……ありがと、みんな!!」
今日の主役が少し照れながらも、嬉しそうに一同を見わたす。
「さ、クルルちゃん、召し上がれ」
「うわー、これみんなパルディアさんが作ったの~~?」
テーブルの上に並べられた美味しそうな料理の数々に、クルルが目を丸くする。
「ふふ、私だけじゃなくてメルヴィにも手伝ってもらったのよ。ね、メルヴィ?」
「う、うん」
母親の言葉に小さく頷くメルヴィ。
「すごーい、メルヴィってお料理上手いんだねっ」
「えへへ、そ、そんなことないよお……ほとんどママが作ったようなものだし……」
「ううん、それでもやっぱりすごいよー。ほら、ゲンもそう思うよね?」
言いながらゲンの方に目をやるクルル。
だが彼女の目に映ったのはゲンではなく、高く積まれた空き皿の山だった。

「わ……」
驚きながらもクルルはそっと皿の山の向こうを覗きこむ。
「がつがつ……んぐんぐ……!!」
そこには「食べる」と言う行為に全エネルギーを費やしているゲンの姿があった。
その更に向こう側では、ユミールが呆れたような笑顔を浮かべている。
「んぐ……? ぼうびだ、ぐうう……?(どうした、クルル?)」
ようやく視線に気づいたらしく、ゲンが口の中をいっぱいにしたまま話しかける。
もっともその場にいた誰一人として、翻訳できない言葉ではあったが。

「ははは、これは参りましたねえ。天下のアジャスターでも訳せない言葉があるとは」
そんなフォルゼンの冗談に、思わず顔を見合わせるクルルとメルヴィ。
「ぷっ……」
「くすっ……」
そのままどちらともなく吹きだすと「あははは」と声をあげて笑い出す二人。
「ふふふ……もう、あなたったら……」
「まったく……うふふ……そんな事ばっかり言ってるんだから……」
いつの間にかパルディアもユミールも笑い出している。
下手をすると、時を止めてしまう危険性を含んだ冗談だったが、この家族には十分効果があったようだ。

「あははは……」
「くすくす……」
暖かな食堂に笑い声が響く。
歓迎会の夜は、笑顔と共に更けていく。
「おーい、メルヴィ、クルルーー、……いったい何が可笑しいんだよーー?」
そんな中、まだ状況を理解できていないゲンだけが、不思議そうに頭をぽりぽりとかいていた。


-続く-

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