猫々蹴球

ねこねこしゅーきゅー、と読むと大吉です。デレステブログになりつつありますが、アニメ感想と投稿SS、サッカーもありますヽ( ´▽`)ノ

アカデミー・ライフ 第20話

『アカデミー・ライフ』

第20話 メルヴィのアカデミー日記

 
 
○月×日、晴れ。

今日からメルヴィ、日記をつけることにしました。
やっとアカデミーにも慣れてきたし、お姉ちゃんも「それはいいわね」って言ってくれたから。
宿題もあるし、毎日はちょっと無理かもしれないけど、メルヴィがんばります。
でも……何を書いたらいいのかわからなくて、すごくこまってます。
始めからこんなで、だいじょうぶかな……。
明日こそうまく書けますように………。


○月△日、晴れ。今日はメルヴィ、ちょっと悪い子でした。
朝の登校の時、ゲンちゃんに嘘ついちゃった……。
ゲンちゃんが「おはよう」ってあいさつしなかったから、ついロザリーさんの連絡先を知ってるって………。
ほんとは嘘つきたくなかったけど、そうしないとゲンちゃん「おーーっす」とかしか言わないんだもん。
やっぱり朝は「おはよう」って言わなくちゃダメだよね。
でも、あの時のゲンちゃんの慌てかた、おかしかったな……あ、こんなこと思っちゃダメなのに……ゴメンね、ゲンちゃん。


○月○日、晴れ。
今日はすごくいろんなことがありました。
その中で、いちばんびっくりしたのが、クルルちゃんがアカデミーに入学してきたことです。
朝、ミルカちゃんに留学生が来るって聞いてたけど、まさかクルルちゃんのことだったなんて、ほんとにびっくり。
でもひさしぶりに会えたのはやっぱりうれしいです。
同じクラスにしてくれたお姉ちゃん、ほんとにありがとう。

それで夜は、メルヴィのお家でクルルちゃんの歓迎会をしました。
パパとママとユミールお姉ちゃん、それにゲンちゃんも来てくれて、すごく楽しいパーティーでした。
(ゲンちゃんがジュースとお酒を間違えて飲んじゃった時は、おおさわぎになっちゃったけど……)
クルルちゃんもすごく喜んでくれて元気になったし、歓迎会開いてほんとによかったです。
これからもよろしくね、クルルちゃん。


○月××日、晴れ。
嘘がうまくなりたい……なんて思うのは、やっぱり悪いことかな?
でもそんなことを思ったのには、ちゃんと理由があるんだよ?
メルヴィとお兄ちゃんのこと、クルルちゃんに気づかれてたなんて……。
恥ずかしいからお手紙にもあんまり書かないようにしてたのに、クルルちゃんは「誰でもわかるよー」なんて笑ってるし……。
そのあとで「応援するから」って言ってくれたけど………う~~やっぱり恥ずかしいよぉ………。
そういえば………クルルちゃんの言ってた「どうせい」ってなんだろ?
今度お姉ちゃんに聞いてみようかな。

あ、そうだ、書き忘れちゃうとこだった。
今日はクルルちゃんが初めてアカデミーの制服を着てきた日なんです。
すごく似合ってて、ステキだったなあ、クルルちゃん……やっぱりスタイルいいからかな……?
メルヴィもあれくらいスタイルよかったらなあ………。


○月○×日、雨。
お天気は雨だったけど、それを忘れちゃうくらいすごくうれしいことがありました。
お姉ちゃんの研究のお話を聞きに、王都からえらい人たちがいっぱいいっぱい聖地に来るんです。
エミィさんからそれを聞いた時、メルヴィ、自分のことみたいにうれしくなりました。
ほんとにすごいなあ、ユミールお姉ちゃんって。
エミィさんも励ましてくれたし、メルヴィもがんばらなくちゃ……いつかお姉ちゃんみたいになれるように。


○月×○日、くもり。
今日のおやつの時間、お姉ちゃんに「どうせいってなに?」って聞きました。
そしたらお姉ちゃん、飲んでた紅茶を吹きだしそうなくらいびっくりして、
「え、えっと……お、大きくなったらわかるわよ」って、真っ赤な顔でメルヴィに言いました。
お姉ちゃんがあんなにびっくりするなんて、「どうせい」ってそんなにすごいものなのかな?
はやく大きくなって、意味を知りたいです。


○月△×日、晴れ。
今日はアカデミーがお休みなんで、クルルちゃんとお買い物に行きました。
いちばんのお目当ては「ENGEL WING」っていう服屋さん。
ここはステキなお洋服がたくさんあるから、ぜったいクルルちゃんも気に入ると思って。
そしたらやっぱりクルルちゃんは気に入ってくれて、「あれもいい、これもいい」って言いながら、お洋服を見てまわってました。
それでね、あんまり決まらないから、最後はメルヴィが選んであげたんだよ、えへへ。
メルヴィもすごく可愛い服を見つけたし、ほんとにいいお買い物でした。

それと「ENGEL WING」では、エミィさんとフェインさんにも会いました。
あとでお姉ちゃんに教えてもらったんだけど、どっちがお洋服の「せんす」がいいか、勝負してたんだって。
どっちが勝ったのかな……やっぱりエミィさんかな?


×月×日、雨。
今日のアカデミーの1時限目、ひさしぶりのテストがありました。
一つはもちろん「錬金学Ⅰ」で、もう一つは「装兵機の基礎構造」です。
「今回はぬきうちテストよ」って先生は言ってたけど、どういう意味だろ?
ミルカちゃんもクルルちゃんも「ずるい!!」って泣きそうになってたから、あんまりいい意味じゃないみたいだけど。

放課後に答案が返ってきて、メルヴィ思わず「やったあ」って小さくガッツポーズしちゃった。
だって、「錬金学Ⅰ」が94点、「装兵機の基礎構造」が95点だったんだよ、えっへん。
あ、あんまりいい気になっちゃダメだよね。
今回はたまたまかもしれないし、もっともっとがんばらなきゃ。

そうだ、ミルカちゃんもクルルちゃんもすごくいい点だったんだよ。
ミルカちゃんは両方とも82点、クルルちゃんは「装兵機の基礎構造」がなんと92点!!
この前アカデミーに来たばっかりなのにこんなにいい点取るなんて、やっぱりクルルちゃんて才能あるんだなあ。
なんかメルヴィ、うらやましくなっちゃった。
「錬金学Ⅰ」の方は教えてくれなかったけど、きっといい点だったんだろうな。


×月○日、晴れ。
今日はメルヴィにとって、すごく思い出にのこる1日でした。
ミルカちゃんのお家に遊びに行ったんだけど、そこでミルカちゃんのおじいちゃんに会ったんです。
昔ヨークで軍人さんだったフランさんって人なんだけど、すごく優しいおじいちゃんなんだよ。

そのフランさんが、メルヴィたちに34年前のお話をしてくれました。
ロア提督のこと、ヨークのこと、それにロアファミリーって人たちのこと……。
ドキドキするくらいとってもステキなお話で……まるでメルヴィがその場にいたような、そんなふしぎな気分になりました。
でも最後はちょっと悲しかったな……。
ガルナさんやミナリーさんたちがもういないんだって思ったら、メルヴィいつのまにか涙が出てきて……。
フランさんにもめいわくかけちゃったし、ほんとにごめんなさい……。

だからメルヴィ、ぜったい忘れません。
ロアファミリーの人たちのこと、ずっとずっと憶えてます。
それで今度お兄ちゃんに会えたら、話してあげるんだ。
「あのね、お兄ちゃん。知ってる?昔ね、こんなにあったかい人たちがいたんだよっ」って。
……早くそんな日が来るといいな。




「……………それじゃ、今日はここまでです………っと」
そこまで書き終えると、メルヴィはぱたんと日記帳を閉じた。
時間は午後10時、5分前。
お風呂から上がってベッドに入るまでのひととき。
それは今日を振り返る為の時間。
それは明日に思いをはせる為の時間。
そして大切な思い出を、日記に書きとめる為の時間。

楽しい事、悲しい事、不思議な事……。
そのどれもがメルヴィにとって大切な宝物だった。
きっとこれからもこの日記帳には、たくさんの思い出がつづられていくのだろう。

「ふぁ………あ、もうこんな時間……そろそろ寝なきゃ……」
可愛らしいあくびを一つすると、メルヴィはベッドにもぐりこむ。
するとそこにはささやかな幸せが彼女を待っていた。
「わあ……お布団ふわふわ……それにすごくいい匂い………」
ベッドにもぐった瞬間、柔らかな羽毛の感触と、太陽の匂いが伝わってくる。
どうやら昼間のうちに、庭に干していてくれたようだ。

「ありがと、ママ………おやすみなさい………」

心の中でそうつぶやくと、メルヴィはそっと目を閉じた。
休日は終わり、明日からまたアカデミーでの生活が始まる。
明日もいいことあるといいな………そう思いながら、ゆっくりとまどろみに包まれていくメルヴィだった。


-続く-

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